小林保祥氏(1893-1984)は大正2年、台湾総督府臨時台湾旧慣調査会(後に蕃族調査会と改称)に調査官として採用され、他の数名の調査官と共に台湾原住民族(高砂族)の旧慣調査に従事しました。大正6年原住民族の調査が終了し蕃族調査会も解散されましたが、調査の間に親しくなったパイワン族のもとでさらに彼らの慣習調査を続けたいと希望しました。大正7年当該官庁の許可を得て、高雄州潮州郡ライ社に移住しました。大正10年にはライ社の近くのアマワン社に「高雄州パイワン工芸指導所」が設立され、そこの主事に任命されてアマワン社に住居を移し、その後昭和13年に主事を退任し日本に帰国するまでアマワン社周辺のパイワン族の村々で調査を続けました。
本資料は小林氏によって撮影された大正7年から昭和10年までの台湾原住民族の記録写真及び関連する原稿等の文書資料です。