大内 青琥 アーカイブ

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解説文

本アーカイブは、画家・故大内青琥(本名:大内兆、1939-2005)氏旧蔵の、ヤップ島から小笠原までを航海したカヌー「ペサウ号」の建造及び航海に関わる紙資料(日記・建造記録等)61点及び写真資料363点から成ります。

大内氏は生前、ヤップ島の古老、故ベルナルド・ガアヤン氏の依頼で、ヤップ島での最後の伝統的カヌー建造の初期段階から完成、そして1986年のヤップ小笠原間航海に至るまでを記録しました。ミクロネシアの伝統的カヌーの建造技術は、今日ではすでにほぼ失われており、ヤップ島やその離島にわずかに残っているのみで、そこに画家である大内氏手書きのスケッチが多く含まれているところに価値があります。「ペサウ号」は、現在、兵庫県にある園田学園女子大学に保管されています。当時このカヌー建造に関わった主な技術継承者は、その後二人とも他界しており、その意味でもこの記録は貴重です。